一方、対外投資のうち、直接投資と中長期債投資は、ある程度の規模を維持しようが、より円売りへと結びつきやすい株式・投資ファンド持分はかなり減少するだろう。公的年金は、遅かれ早かれ当初定めた目標付近へと残高を積み増し終えるとみられ、相場急変時のリバランスを除けば、様子見姿勢を強めることが考えられる。
また、多くの通貨ペアで円高が進んだことから、個人投資家が被った為替差損も小さくないとみられ、こちらも様子見姿勢を強めよう。このため、16年は経常黒字による円高圧力が、15年よりもさらにじわりと増すとみられる。為替市場全体としてみれば、日本侶仂鐚支の黒字は決して大きくないが、金融政策同様、市場参加者の期待形成に働きかける部分も勘案すれば、やはり経常黒字は円高圧力となるだろう。
<ドル円は来年115円割り込む展開も>
もう1つの重要な論点は、中国など新興国要因だ。まず中国は、国際通貨基金(IMF)による人民元の特別引き出し権(SDR)への組み入れが決まり、16年10月頃を念頭に資本規制の緩和を進めるとみられる。このことは、これまで封じ込められてきたドル高人民元安圧力が強まる可能性を示唆する。
実際、直近では11年以来となる対ドル6.50付近へとドル高人民元安が進んだ。また、事実上の切り下げを実施したアルゼンチンが、ブラジルを含めて、周辺国の通貨安志向を刺激する可能性も高い。中東では、原油価格の低迷とドル高が進み、一段とディスインフレ(物価上昇率の鈍化)圧力が強まると見込まれ、常に通貨切り下げの可能性を念頭に置く必要がありそうだ。
これら全てのしわ寄せは、ドル高へと向かうため、米国の低インフレが助長され、米国の利上げペースを鈍化させよう。こうしたドル高は、一見するとドル円でのドル高材料ともみられがちだが、そうではないだろう。今年の夏場がそうであったように、こうした新興国通貨に対するドル高は、新興国からの資本の流出観測へとつながり、リスクオフの雰囲気を強めやすい。このため、ドル円においては、むしろ円買いが勝る傾向が強い。16年もドルは新興国通貨などに対しては、まだ強さを維持する可能性は残る。ただし、ともに上位に位置するドルと円の強弱関係に変化が起こる可能性が高い。15年の円相場は、多くの主要通貨に対して円高が進み、すでに円安の終わりが始まったとも言えるのだが、16年はいよいよ本丸であるドル円についても、円が反発する可能性が高まっていると考えられる。16年のドル円は年末にかけて115円を割り込み、110円も視界に捉える展開を予想する。
*内田稔氏は、三菱東京UFJ銀行グローバルマーケットリサーチのチーフアナリスト。1993年、東京銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行後、国内外で一貫して外国為替業務に携わる。J-money誌の東京外国為替市場調査ファンダメンタルズ分析部門では2013年、14年と個人ランキング1位。
所得収支が黒字だし、別に外人が国債買っても等価交換で資産は目張りしてないんだから何も問題はない
>J-money誌の東京外国為替市場調査ファンダメンタルズ分析部門では2013年、14年と個人ランキング1位。
この人の予想は信用できんのかね?
クソみたいな貯蓄グセの日本人をなんとかする対策費にまわしてほしいわw
笑える皮肉だなw
$=115円でも体感的には全然円安
100円でちょうど良い感じ
俺は長期で見ると確実に円安になると思う
新興国に関しても同意で今クソみたいに売られてる、トルコリラとかブラジルレアル、フィリピンペソは上がると思うぜ
円高に戻る方向かな。100円くらいが計算楽だし
どんだけ円の信頼あるねんwwwwww
ありがたい話や。
円するだけで海外のもん買い放題やんけwwww